鏡 徒弟　典尚 佛光院の玄関を入りますと、そこには大きな 鏡があります。そして二階の寺務所に入る所に も大きな鏡があります。 これは我々僧侶が自分の衣帯を整えたり、 姿勢が歪んでいないかを確認する為にあるも のです。この鏡を私達は日に何度となく見るように心掛けております。自分では綺麗に衣を着ているつもりでも、襟が折れ曲がっていたり、裾がめくれ上がっていたりすることがあります。又、真っ直ぐ座っているつもりでも、いつの間にか首や背筋が歪んでいたりもします。鏡とはその時その時の自分のありのままの姿を映してくれます。自分で、あぁ今日はしんどいな疲れているな、と思う時は鏡の中の自分も疲れた顔をしていますので、出来るだけ明るい顔をしようと心掛けます。逆に浮かれた顔をしている時は、気を引き締める為あえて怒ったような顔をしたりもします。