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  まずは死後の世界から見ていきたい。古代インドでは、人間の体のなかには六十四のマルマン≠ェあり、その一つが何かの拍子に切断されると激しい痛みが起こって、人間は死ぬと思われていた。 このマルマン≠フ音写が「末魔」である。そこから、人間の死にぎわを「断末魔」という ようになった。さて、 その「断末魔」のあとに 私たちは現世に別れを告げ、別の世界に入っていくわけであるが、 この別の世界とは、また来世への行き先を決める世界でもある。私たちはこの現世で悪いこと をすれば地獄に堕ち、善いことをすれば天界に生まれ変わることが出来る。
それが、仏教の基本原理であり、このことを「因果応報」と呼ぶことは、すでに説明したとおりである。したがって、私たちは、死後、既述の六つの世界のうちのどの世界に転生するかを、この「因果応報」の基本原理により決定しなくてはならない。つまり、現代風に言えば、死後に裁判が必要となるわけだ。 この裁判を受ける世界を中陰の世界と呼ぶ。現世と来世の中間だから中≠ナあり、現世の陽に対して死後の世界は幽冥なので、陰≠ニいうわけである。