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子供たちは恐ろしさのあまり、泣きながら逃げまどうことになる。と書くと、なんて無慈悲な・・・と思われるかもしれない。しかし、仏教の教理からいえば、実はこの子たちの罪は重いのである。
なぜか?親に先だつ死とは、すなわち罪だからである。親に悲しみの涙を流させたために、子供たちは、実は三途の川≠渡してもらえないのである。それについては別の機会にふれるとして、ここでは先を急ごう。
いよいよ、三途の川を渡る。渡りきると、その岸に衣領樹≠ニいう木が一本。その木の下では、二人の爺婆(懸衣翁と懸衣嫗)が死者を待ちうけている。懸衣嫗はまた俗に「奪衣婆」とも呼ばれ、冥途の旅人から衣服をはぎとることが役目である。そして、脱がされた衣服は、懸衣翁に渡される。彼はその脱衣服を衣領樹の枝にかけるのだが、この木は衣の持ち主が生前に犯した罪の軽重によってしなる度合いも変わるという特殊な樹木である。そのデータが、そのあとの裁判の証拠ともなるわけだ。