 |
|
 |
しかしいざ生活が始まると、最初の数日間はこちらでの生活に慣れ、スムーズに修行に入る為の準備期間にもかかわらず、慣れない作業の連続で忙しく、新聞を読みたい、テレビを観たい等と考えている余裕はありませんでした。忙しい中にも、こちらの生活のリズムにだんだん体が慣れてきた頃からいよいよ加行が始まります。加行を行なう前日にかなりの年代物でしょうが、ピカピカに磨きこまれ綺麗にラップに包まれた佛具一式が私たち行者に渡されました。今まではお寺で住職が使っておられるのを見たり、また磨いたりしたことはありましたが、いざ自分が使う佛具として渡して頂くと不思議な気持ちと共に本当に加行が始まるという実感が湧いてきました。
前期の加行を無事に終え、真別所を退所する前日には、最初にお借りした佛具を元のようにピカピカにしてお返ししなければなりません。夜中までかけて元通り美しく磨き、ラップに包み無事に前期の加行は終了しました。十一月三日に真別所を出て、金剛三昧院に一泊させて頂き、翌四日の朝に住職に迎えに来ていただき、高野山を後にしました。二ヶ月ぶりに見た住職のお顔は文章ではうまく書けませんが、なんとも言えないものがありました。 |
|
|
|
|
|