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無事に高野山を降りた私は、年末年始を師匠のお寺で過ごし、二月十七日に後期の加行を受ける為に、再度高野山に登らせて頂きました。
九月の時と同じように、山門の前に立って合掌一礼して境内に入らせて頂くと、前回の日差しが射してゆったりとした時間が流れるような雰囲気の境内とは違い、水溜りや溝の水など目にする物全てが凍り付いていて、お寺自体の時間が止まっているようで少し恐ろしい雰囲気に変わっていました。冬の高野山は寒いと覚悟していましたし、先に加行を終えた先輩からも「思っているよりまだ寒い」と伺ってはいましたが、やはり思っていたよりかなり寒かったように思います。最初の数日間は寒さに体がついていけず鼻の頭やや耳などを霜焼で赤くして、夜も暖房器具の無い中震えながら寝ていました。私たち行者は、朝三時に道場に入る為に十分くらい前に廊下に整列しますが、この廊下の壁に昔ながらの赤い水銀の温度計が掛けて在ります。別に整列する時に温度計を見る必要も無いし、本当は温度計などは見ないに越したことは無いと思います。しかし心の弱い私は最初のうちは今日の気温は何度位かな?とその廊下に並ぶ時いつも確認していました。 |
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