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四月、五月と「修行の道場」が続きます。番外霊場小松大師・ぞうり大師・鯖大師・東洋大師を打ち終え、左に紺青の雄大な太平洋を眺め、右には山の緑が続く中、約78キロの道程を三日間かけて番札所、最御崎寺へとひたすら歩きます(車で2時間弱)。快晴の三日間でした。空はどこまでも青く、海は穏やかで、真っ白の波しぶきがとても美しく、足取りも軽く歩いておりましたが、四月といえど何一つ遮るものもない太陽に照りつけられて、アスファルトの道は30度を超しているとのことでした。
10時を過ぎる頃から背中は汗でびっしょり、額から流れる汗で日焼け止めのつもりの化粧も取れ、すっぴんになっています。
海からの照り返しがギラギラと眩しく、腫れた足をひきずり、ただひたすら般若心経、南無大師遍照金剛を唱えながら歩きます。夫婦岩から十数キロ歩くと、右手に凛々しい青年大師像が見えてきます(高さ21メートル)。嬉しくて、どこにこんな元気が残っていたのかと、驚くほど小走りに駆け出していました。その少し先がお大師様が修行されました御蔵洞です。中は割と広くてうす暗く、霊気が漂っているように、ひんやりとしています。ここ御蔵洞は「虚空蔵求聞持の法」を成就されたところだそうです。「阿国大瀧嶽に登りよじ、土州室戸崎に勤念す、谷響きを惜しまず明星来影す。」空海が24歳のときに著した「三教指帰」の一節です。