準備中です
四度加行を終えて
しかし四度加行、伝法灌頂を終えた今、この二年半のお寺での生活を振り返ってみると、この期間に教えて頂いた僧侶としての下地があったからこそ、高野山での修行を充実して最後まで行なえたのだと思います。が、当時の私は、早く高野山での修行を受けさせて頂いて他のみんなに追い付きたいという気持ちで一杯でした。
そして待ち望んでいた許しを得て平成十四年九月十日、晴れて念願の真別所に入所する事となりました。入所前日には住職に高野山まで送って頂き宿坊に泊まりました。当日の朝少し早目に宿坊を出て、奥の院と伽藍に参拝した後に真別所に向いました。真別所は国道を挟んで奥の院とはちょうど反対側の山の中にひっそりと建っています。ご存知の方も多いと思いますが、奥の院という所は夜中でも蝋燭の明かりが途絶えたことが無いくらいお参りの多い場所です。
一方こちらは修行の道場で御釈迦様の誕生日に当たる花祭りにしか、一般の方はお参り出来ないこともあり、時間がゆったり流れているように静まり返っています。お寺の山門で合掌、一礼して境内に入ると正面に木造の大きな本堂があり、その左脇に本堂の屋根位の高さまで伸びる大きな松の木が目を惹きます。